
風邪をひくと発熱はどうして起こるのか?
体温を管理しているのは、脳幹にある視床下部という所です。
視床下部はたった4グラムしかない器官ですが、体温のほかにも性欲や睡眠など重要な行動を調整している大事な器官です。
ここでは体温が平熱(37度程度)を超えないように調節しています。
風邪をひいたときに発熱するのは、体内の免疫力を高めるためです。
ウィルスに感染すると、血液中の白血球がウィルスを攻撃し、「発熱物質」を放出します。
この発熱物質が視床下部を刺激し、体温を高く設定させます。
すると、体温が上がった事で白血球の働きが良くなり、免疫力が上がるということです。
風邪をひいたときの解熱は逆効果?
風邪をひいたときに解熱剤などで熱を下げてしまうと、せっかく発熱によって免疫力が上がったのにまた下げてしまい、逆に治りが遅くなってしまう場合があります。
しかし、熱射病などの外部からの熱による発熱や、脳炎によって脳に障害が発生した場合に42度を越える危険な発熱を起こす事があるため、この場合は解熱剤で熱を冷まさないといけません。
ちなみに体温計の目盛りは普通42度までしかありませんが、これは42度を越えてしまうと体内のたんぱく質が固まってしまい、意識障害が起きて死に至るためです。
外部からの熱による発熱以外では解熱剤などの薬に頼らずに、風邪などの軽い病気は自己治癒で直しましょう。
風邪をひいたときにのどが痛くなる理由
のどの奥には「扁桃腺」という器官が4つあり、それぞれ
・咽頭扁桃
・耳管扁桃
・舌根扁桃
・口蓋扁桃
といいます。
ここがウィルスから体を守る番人の働きをしています。
口や鼻からウィルスが進入してくると、扁桃腺は炎症を起こします。
これがきっかけとなり、ウィルスに対抗する抗体が作られているのです。
抗体は全身に運ばれて行き、ウィルスを撃退します。
くしゃみのスピードは時速160キロ!
くしゃみやせきはウィルスを排除するための自律神経の行為です。
鼻やのどの粘膜にに菌が付着すると、脳から指示が出て、くしゃみやせきが出るという仕組みになっています。
くしゃみでは約200万、せきでは約30万の菌が飛ぶともいわれています。
ちなみにくしゃみのスピードは時速160キロにも達し、ウィルスを遠くまで吹き飛ばす事が可能です。
鼻水やたんは白血球の死がい
くしゃみやせきをしたときに出てくる「たん」は異物や死んだ白血球がのどの粘膜から剥がれ落ちたものです。
鼻水も鼻から進入してきた菌を殺す為の白血球の死骸で出来ています。
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